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ブラックホールは,最も奇妙で不思議な天体です。かつては理論上の存在にすぎませんでしたが,イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)による撮影成功などから,その実在は疑いようのないものになりました。しかし,観測が進めば進むほど,ブラックホールの謎は深まるばかりです。 たとえば,近年の重力波の観測によって,予想以上に重かったり,頻繁に合体したりするブラックホールの姿が明らかになってきました。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)は,宇宙誕生まもない時代に,すでに巨大すぎるブラックホールが育っていた証拠をみつけています。銀河が先か,ブラックホールが先か。ブラックホールの観測によって,これまでの宇宙進化のシナリオが,ゆらいでいます。 それだけではありません。重力波の観測が進み,ダークマターの有力候補とされる原始ブラックホールについても研究者の間で議論が進んでいます。 次号の特集では,観測が進むほどに謎が深まるブラックホール研究の今を取り上げます。ぜひご期待ください。
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●ブラックホールに落ちるとどうなる? 落ちゆく星の姿がとらえられはじめた ●ブラックホールの正体とは? ペンローズ博士がみちびいた「特異点定理」 ●重すぎ・多すぎ・合体しすぎ-。重力波の観測で深まる謎 ●宇宙初期にあった巨大ブラックホールが宇宙の成長の謎をにぎる ●原始ブラックホールがダークマターの正体なのか ●次世代望遠鏡がブラックホールの“ほんとうの姿” の観測にいどむ
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動いて見えたり,消失したり。私たちの脳をだまし,不思議な世界へいざなう錯視を紹介します。静止画なのに,なぜ動いて見えるのか? 実際に存在しているものが,なぜ消失するのか? 錯視は,心理学の一分野です。研究の最前線にもせまります。
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●静止画なのに,動く! まわる! 波打つ! ●拡大するブラックホールがせまりくる錯視 ●まったくちがう色に見えるのに,実は同じ色 ●あるはずなのに,見えない錯視
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